予定新刊紹介 (3)

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 文庫判、約300頁 「二十禁」:平成二十四年壬辰 霜月上梓予定

 

 [内容紹介]

 ……「これぞ世に言う上品《じょうぼん》と云うべきや…」と、行長は於松の身体に折り重なって絶頂の余韻を味わいながら、ぼんやりと思っていた。
「そちは、愛い女子《ういおなご》よのう…」と、行長は於松の首筋を指で撫で擦りながら云った。
「思いがけずお殿様のお情けを賜り、松は嬉しく誇りに存じまする…」と、於松は行長の腋の下に顔を埋めて泪を流した。

 「其方は、嫁には行けぬ…」と日頃父母から云われ続けていたし、お殿様の初のお国入りに当たって、奥女中としてお世話するように言い付かった時にも、このようなことがあり得ることなど、一言も聞かされていなかった。
「なのに、お殿様は、「愛い女子…」というて下された…、
わらわの何処にそのような秘密が隠されていたのやら…、これも、痘痕《あばた》だらけの顔を卑下せずに明るく朗らかに文芸、芸能に打ち込んできた賜物か…、
 お殿様のただ一度だけの気まぐれでなくば、わらわがお殿様の在国の側女にお召し上げにならぬとも限らぬ…、この幸せ、なろうことなら、なんとしても放しとうはないものよ…」まだ了え勃ったまま蠢いている不思議な生き物のような行長の玉茎の頭を子宮口(こつぼぐち)に感じながら、於松は空ろな目をして考えていた………

  粋人藩主行長が初のお国入りで八名の腰元の中から選んで寵愛したのは、何と疱瘡で痘痕だらけの醜女(しこめ)、於松だった。於松は、行長の予期せぬ、絹のように白くきめの細かい肌と上品の開(じょうぼんのほと)の持ち主だった…

 

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